◎ 2020年ベストBL小説

 



 



 

 

 

2020年1月1日~2020年12月31日まで読んだ中で選ばせて頂きました

(発売時期は無視してます、すみません)

 

  • 地雷はほぼ無いです(強いていえば過剰な虐め描写が本当に無理です)
  • 好きな設定とか攻め受けの容姿とかほぼ無いんですがオメガバースは大好きな逆に言うとそれしか無い
  • ラブラブ!な王道?よりも悩んだり苦悩したりするカップルがめちゃくちゃ好きだと最近気づきました
  • BL小説は好きな設定から読み始めて有名な作品ばかり手を出していたので面白くないと思います、すみません……

 

 

 

 

(敬称略¦順不同¦あらすじはAmazonより抜粋)

 

 

 

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 ◎ 初恋をやりなおすにあたって 尾上与一

 

 

f:id:knli_kk:20201225125007j:plainワケありななんでも屋の青年×生活能力ゼロの若手棋士の星v幼い頃の想いが時を経て成就する恋の頂上決戦!!食事も摂らず駒を動かし、棋譜を眺めて呟くばかり――。対局前は廃人同然の棋士の世話を請け負った何でも屋の大須賀。そこで再会したのは、若くして七段となった棋士期待の星・灰谷雪。小学校で別れたきりの幼なじみだった!! 詰将棋を教わるほど仲が良かったのに、雪はなぜか無反応で…!? 一期一会の対局に魂を削り名人を目指す、雪の真意とは――13年を経て、もう一度始める切ない初恋!!

 

感想¦しばらくこれで勝手に1人で騒いでた気がします(フォロワの皆様申し訳ない……)  初恋再会もの好きでちょいちょい買ってるんですが(多分ひとつの性癖)こんな!こんな素晴らしい初恋再会ものがあったんか〜!って感じです(語彙力の死) 何故受けの雪くんが攻めの敦也くんと別れることになったのか、何故命をかけて雪くんが将棋を刺してるのか……雪くんの想いがすん……ごい 攻めのことが大好きなのに何故か告白を受け入れない受け!病弱(喘息)で病院に担ぎ込まれる受け!私の「好き」が詰まってる……。尾上与一先生、ありがとうございます……是非……是非続編を……

 

 

 

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 ◎ 愛の裁きを受けろ! 樋口美沙緒

 

 

f:id:knli_kk:20201225142307j:plainタランチュラ出身でハイクラス種屈指の名家に生まれた七雲陶也は、空虚な毎日を送っている大学生。退屈を紛らわすためのクラブ通いにもうんざりしていたある日、陶也はロウクラス種の郁と出会う。カイコガという起源種のせいで口がきけず体も弱い郁は、陶也のことを好きなのだという。大のロウクラス嫌いの陶也は、手ひどく捨ててやるつもりで郁と付き合うことにするが、どんなに邪険に扱っても健気なまなざしを向けてくる郁に、いつしか癒されていることに気づき!?究極の擬人化チックラブストーリー登場。

 

感想¦シリーズでは2作目。愛の巣に落ちろ!に続く物語です(シリーズ物だと知らずに最初にこちらを読んだせいで陶也さんがめちゃくちゃいい人だった……)  1作目で悪さをしていた陶也さんが攻めになってます。カイコガという本当は生まれない種に生まれたせいで30歳まで生きられないと言われていたせいでいつも「死」について考えている受けが悲しい。陶也さんは郁に出会って救われたんだけど、きっと郁ちゃんも陶也さんに出会って救われたんだと思う。

 

 

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◎ 愛の在り処をさがせ! &愛の在り処に誓え!  樋口美沙緒

 

 

f:id:knli_kk:20201225183129j:plain「愛情を期待されるのは迷惑だ。私には、お前の心は必要ない」 イクラスの身ながら短命な性モザイクで生まれたナミアゲハ出身の葵は、十八年間空気のように扱われて生きてきた。 生きている間に、せめて誰かに必要とされたいと、 性モザイクを探していたケルドア公国の大公との縁談を受けることにした葵だったが、 葵の役割は、絶滅危機にあるグーティ・サファイア・オーナメンタル・タランチュラの最後の一人、美しくも冷徹な大公シモンと月に七日交わり、 跡継ぎをつくることだった。できなければ離縁されると知り、 その過酷な条件に心を痛める葵だったが――。

 

 

感想¦受けの葵くんの健気さと攻めのシモンの孤独具合がすんごい(語彙力の死) シリーズ的には6、7番目ですが殆ど他のキャラクター出てこないです。愛とは一体なんだろう、っていうのがこの物語だと思ってんですけど(間違ってたらすみません) 愛は悪いものだと思ってるシモンに愛を教えていく葵くんの優しさよ……好きです…… 

 

 

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さよならトロイメライ 尾上与一

 

 

 

f:id:knli_kk:20201225195226j:plain 貿易商を営む宗方家に執事見習いとして入った弓削晶は、嫡男・鉄真の「船を港に導く灯台を建てたい」という夢を側で支え、一緒に叶えたいと願う。二人がささやかで清らかな信頼を静かに育んでいたある日、弓削は宗方家当主である鉄真の父に犯されてしまう。そして、とうとう鉄真や弟の一誠にまで男の狂妄が及んだとき、弓削は彼らを守るため、当主を斬り殺した――。罪人であり仇となった弓削に、鉄真は口おしい思いで、一生側で罪を償えと命じるのだった……。波乱に満ちた二人の純愛の行方を狂おしく艶やかに描いた大正浪漫が今、ここに開幕!

 

 

 

感想¦ぱっと目に着くのが笠井あゆみ先生の美しい表紙です。さよならトロイメライは貿易商で栄えている家に執事見習いで入った弓削と嫡男の鉄真の物語です。受けの弓削の常軌の逸した鉄真への愛が凄い。どんだけ殴られても酷い扱いを受けても鉄真の元へ帰ろうとする姿がもはや狂気(褒めてます) ラスト数ページが凄い、未だにこのさよならトロイメライの最期を引きずっている。これ紹介するか迷いましたが(絶版のため入手困難)すごく印象に残っているBL小説だったので紹介させていただきました。同人誌もあるとの事なので頑張って手に入れたい。

 

 

 

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◎ 灰の月 上下 木原音瀬

 

 

 

f:id:knli_kk:20201225200828j:plain本橋組組長の息子・惣一は5年前に敵に襲われたトラウマで、 一時も1人きりでいることができなくなってしまった。 同時に押し込めていた自分性癖も暴かれてしまう。 性欲処理を寡黙なボディガードの嘉藤が見ている前で行っていたが、 ある日道具の代わりに嘉藤自身をねだると彼は命令に従い惣一を抱いた。 感じたことのない強烈な快感にもう一度とねだるが、 嘉藤に「抱くのであれば女の方がいい」と拒絶されてしまい…。


 

 

 感想¦強烈。受けの性癖もそうだけど、惣一さんの生き方や嘉藤への想いが強烈でした。木原音瀬先生が「エロにつぐエロ」と仰ってたそうですが確かに!と思ってしまった。上手く言えないけど読後の余韻が凄い。どんな関係でもいいから2人で寄り添ってて欲しい……

 

 

 

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アオイトリ 木原音瀬 

 

 

 

f:id:knli_kk:20201225202802j:plain発情期が軽い体質のΩ・河内は35歳まで童貞でいたらβになれる可能性があると医師に言われ、彼女と結婚するためにそれを守ってきた。しかし誕生日直前、会社で強烈な発情期に襲われ、動けなくなってしまう。助けにきたのは『運命の番』であるαの犬飼だった。犬飼はスタイリッシュで仕事もできる若き営業部のエースで、入社以来ずっと河内に片想いをしていたのだった。妊娠した河内は犬飼のプロポーズを拒絶するが…? 子煩悩なスパダリαと、優しくて誠実なΩのファミリーラブBL★

 

 

感想¦Amazonのあらすじがハッピー★って感じで笑ってしまいました、すみません。個人的には今まで読んだオメガバースBLの中で1番ハートフルオメガバースBLです。元々彼女がいてその彼女と結婚しようと思ってたのに発情期になってしまい薬が効かなくなってしまい薬が聞かなくなりαとセックスするしかない(しかもその度に妊娠する)って言うハートフルオメガバースです。最後はラブラブハッピーエンドです♡

 

 

 

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◎イエスかノーか半分か 一穂ミチ

 

 

 

f:id:knli_kk:20201225211006j:plain人気若手アナウンサーの国江田計は極端な二重人格。王子と称される完璧な外面と、「愚民め」が(心の)口癖の強烈すぎる裏の顔を持っている。もちろん誰にも秘密だ。そんなある日、取材で知り合ったアニメーション作家の都築潮と、オフモードの時に遭遇してしまう。幸い都築は、くたびれたジャージにマスクの男があの国江田計とは気づかない。けれど怪我をした都築の仕事を、計はしばらく手伝う羽目になり…?

 

 

 

感想¦画像がおうちのありかなのはこの表紙がめちゃくちゃ好きだからです。この2人、めちゃくちゃ信頼しあっているって感じがしてめちゃくちゃ好きなんですよね……。今年は映画化もされました。潮しんのぜ〜んぶまとめて計のことが好きって言うのがめちゃくちゃ好きなんですよね……最高か。個人的には計の両親にカミングアウトするところが好きです。

 

 

 

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◎ 青の王と花ひらくオメガ 葵居ゆゆ

 

 

 

f:id:knli_kk:20201226153011j:plainこの世の誰よりお前がほしいオメガ性を持つ〝神子〟が住まう神殿で、第二性別を持たないセレンは下働きとしてひっそりと働いていた。王家のアルファたちが神子を迎えに来る――。生まれながらの罪のせいで俯いてばかりのセレンに、「顔を上げろ」と言い放ったのは孤高の第一王子・レイだった。「この俺が気に入ってやったんだ。喜んで抱かれておけ」。王になりたくないと異端の振る舞いをするレイのため、献身的に身体を差しだすセレンだったが…。健気な蕾が清廉に花ひらく、砂漠の寵愛オメガバース

 

 

感想¦なんか私オメガバースの比率がすごいな……?好きなんです、オメガバース……。こちらは笹原絵美先生の美しすぎる表紙で購入したんですけど、めちゃくちゃ良かったです。箱庭に集められているオメガの王宮で働いてるセレンを気にかけるのが評判の悪い第1皇子のレイなんですけど、セレンはレイが思ってるほどレイが暴君だと思ってない……。ただの王宮オメガバース(とは)だと思ってたら全然違った〜!厚みたっぷりで面白かったです。中のイラストも美しいです……

 

 

 

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手を出しずらいBL小説、本当に本当に素晴らしい作品が沢山あって本当に早く手を出せばよかった……。来年は!木原音瀬先生のCOLDシリーズ、買って眺めている尾上与一先生の1945年シリーズ、英田サキ先生のDEADLOCKも読みたい……積本がとにかく無くならない。